診察券をつくる前に

診察券を
つくる前に

診察券印刷の種類

2019.08.20

診察券の印刷にはいくつかの種類があります。診察券の印刷は大きく分類すると「素材」と「印刷」によって仕様が決まります。診察券をつくる前に詳細をしっかり把握する必要はありませんが、ざっくりと知っていれば診察券を作成する際の判断基準になるため、簡単に紹介したいと思います。

素材の種類

診察券の素材は以下の種類があります。

  • プラスチック
  • ペット
  • ペーパー

プラスチック素材の診察券は、世の中で最も一般的なタイプになるのでよく見ていると思います。クレジットカードや銀行のカードと同じく、固くしっかりとした厚みのあるプラスチックカードです。かなり厚みのあるものから比較的薄型なものまで、厚さを選べるのが特長です。ペット素材の診察券は0.25mmとかなり薄型で、財布にいれてもかさばらないスマートな診察券です。薄くても耐水性なので、最近とても人気のある素材となっています。ペーパーは紙製の診察券になります。印刷紙の種類はとても多いので、どんな紙に印刷するかによって大きく印象が異なります。PP加工などの表面加工を施さない場合、耐久性が低くすぐに劣化してしまいます。

どの素材が一番良いのか判断する基準はとても難しいのですが、最も立派に見えるのはプラスチック、印刷コストが低いのはペーパーの診察券になります。クリニックの印象に品質感を求めるならプラスチックかペットを、裏面の予約表がすぐに埋まってコストを気にせず配布したい場合はペーパーを選択する、というのがお薦めです。

印刷の種類

診察券の印刷は以下の種類があります。

  • オフセット印刷
  • オンデマンド印刷
  • インクジェット印刷

オフセット印刷は最もポピュラーな印刷方法です。近年小ロットに適した印刷として重宝されているのがオンデマンド印刷です。インクジェット印刷は主に家庭用のプリンターで出力する印刷方法です。クリニックのプリンターで印刷してパウチする場合、その多くはインクジェットプリンターを使っていると思いますが、インクや消耗品そしてオペレーションコストを考えると、業務用の診察券としてはあまりお薦めできません。手作り診察券はどうしても「安っぽく」見えてしまいます。それなりにコストがかかって、しかも手間がもかかって、「安っぽく」見えるのは、如何ともし難い…。コストを抑えたいのであれば、ペーパーにオフセット印刷し、大量につくった方がはるかに効率的です。

オフセット印刷とオンデマンド印刷の大きな違いは、塗料にあります。オフセット印刷は液体のインクを使用するため非常に細かなディテールを再現することができます。オンデマンド印刷は業務用カラーコピーと同じくトナー(粉)を定着させて再現するため、細い線や微妙なグラデーションを再現するのは苦手です。

印刷仕様はどれがベスト?

いいものは高い。安いものはそれなり。世の中のすべてのものと同じく、印刷仕様も一長一短です。しかも、同じオフセット印刷という仕様でも、提供する会社や持っている印刷機によって品質がかなり違ってきます。さらにデザインとのマッチングもあり、診察券の印刷仕様決定は悩ましいもの。じゃあどうすればいいの?ということですが、闇雲に自分で決めずに、診察券の印刷を専門的に行っている会社へ相談するのが1番でしょう。